インドの顧客の期待をコントロールして、優先順位をつける方法
インドのお客さんから次のような問い合わせが入りました。あなたならどうしますか?
「最新のテクノロジーの製品を購入したい。精密で、小さいのがいい。オートメーションで、AIで分析できて、IoTなのがいい。それと機械学習を利用して、データを分析してプロセスが改善できるようなものだとベスト。」
簡単に言うと、お客さんは全部欲しがっています。
この問い合わせからは お客さんは「ロケット」 を作るようにも思えます。一方、予算はというと自転車を作るぐらいのものだったりします。極端な例えですが、なんとなくわかりますよね?頭を抱えてしまう前に一度落ち着いて考えましょう。
- お客さんは本当にそれらを全部必要なのでしょうか?
- あなたは実際に必要とされる仕様はどのように決めますか?
要件に優先順位をつけるための方法
顧客の要件に優先順位をつけるために、以下の質問をして必要な情報を入手しましょう。
- 部品一個あたりのコストまたは製造される完成品を基準に見た場合、その製品の価格と生産量は、あなたの予算に見合うか、またそのプロジェクトは投資するに値するか。
- 工場の日別生産量、生産能力、稼働率は?また、完成品、製品の需要はあるのか?今まであったのか、今はどうか、これからは?
これらを確認することにより、顧客の製品についての需要の詳細、プロジェクトの実行可能性、どのように優先づけをするべきか、がわかります。最終的には、コストやプロジェクトが投資に見合うかどうかの判断となります。適切な質問とコミュニケーションを行って、顧客の要件を明確にすることが重要です。
- 最終製品を購入するのは誰か?エンドユーザーの評判とそのブランドが知名度があるかどうか。
- 顧客はテクノロジーとあなたの会社の製品に精通しているか?それとも、製品について知らないので、最初から教える必要があり、そのための詳細なコミュニケーションが必要か?
顧客を適切にサポートするために必要なレベルのサポート体制を確立することが重要です。当たり前のよう思えるかもしれません。しかし、一般的に営業担当部署では、このような優先順位づけは行われていません。
- 顧客はどの競合製品を見ているか?中国と台湾の会社も検討しているのか?主に日本のテクノロジーをドイツ、スイス、アメリカなどと比較しているだけか?
顧客の要件がコストと価値の面で、また、競合他社の詳細な情報と比較できない場合、この要件は実行できない可能性があります。よって、顧客のニーズ(必要なもの)とウォンツ(希望しているもの)についてはっきりとしたコミュニケーションを行いましょう。
アメリカの言葉に、「リンゴとバナナを比較するのではなく、リンゴとリンゴを比較しなければならない」とあります。
上記の質問をすることにより、インドからの問い合わせにどれだけ真剣に取り組むべきかを判断するることができます。顧客と直接やり取りして、情報を収集し、あらかじめ用意した必要項目に基づいて回答を整理する必要があります。
インドのプロジェクトを提案するにあたって、その作成方法に関するアドバイス
最終的な提案を行う場合、いくつかに内容を分けることをおすすめします。必須のもの、仕様において必要が確立されたもの、できたら欲しいが、必須でないもの、その他利用可能なオプション。顧客にとって選びやすく、わかりやすくするためにカテゴリーごとに分類する必要があります。
以下が分類方法です。
- ベースとなる製品やサービス(コア製品)
- 顧客の要求する必須のパーツ(要件を正確に満たすため、あるいはプロジェクトを実行するため)
- 希望するパーツ(ウィッシュリスト):製品の利用をより簡単にするのに役立つパーツ、でも必ずしも必要でない
- その他のオプションのスペアパーツ
- 製品の設置についてと手数料について
実現可能性に基づいて明確に提案を分類することによって、コストに敏感な顧客は提案を理解し、賢い選択をすることができます。また、オファーを提示した後のコミュニケーションと交渉もスムーズになります。
明確な質問とコミュニケーションによって情報収集を図ることにより、顧客からの問い合わせがいかに重要かを効果的に優先づけすることができます。これをうまく行うと顧客の意思決定に繋がります。結局のところ、あなたの会社にとって時間の優先づけと管理がうまくいきます。また、インドの顧客の要件をうまくとりまとめ、彼らとよりうまく連携できるようになります。